手帳類
図書室

解釈と見い出しの部屋

夏休み限定手帳類

夏休みも中盤に差しかかったということで、試験的に3名の手帳類を手帳類図書室に収めました。これらの手帳類は夏休み限定で公開するもので、目録はWEB限定です!(紙目録にはないメニューです)

学生時代の、汗と甘酸っぱさと中2っぽさのある手帳類をピックアップしました。ぜひともこの機会に手帳類図書室でごらんください。9月末ぐらいに別の手帳類と入れ替える予定です。

お読みになるときは、手帳類図書室でスタッフの方に「展示No.160-Aを見たいのですが」といった風にお声がけください。

展示No. 160-A

性別・略称・年齢・職業

女性・Yさん・10代・小学生〜高校生

種類・冊数・書かれた年

手帳・5冊・1999〜2007

1999年の手帳と2004〜2007年の手帳の5冊があり、前編後編と分けてみても良い手帳類です。1999年のものは推定小4の頃に書かれたもの。この頃は子役として「ここがヘンだよ日本人」のオーディションを受けるなど一般的な小学校生活とは違っています。一方で後半の手帳(高校時代のもの)は部活や受験など一般的な学生生活が中心。部活はおそらくはサッカー部で、試合結果とともに書きとめられた喜怒哀楽はスポーツ・エンタメとしても楽しい。

展示No. 171-A

性別・略称・年齢・職業

男性・Kさん・20代前半・大学生

種類・冊数・書かれた年

絵日記・3冊・2014〜2016

小学生の絵日記を装った大学生の絵日記です。公開を前提としたものですが、自身の表現として絵日記を選んだという点や、次第にうまくなっていく絵の部分、文面の試行錯誤に私的な領域の探求や更新をみることができます。また3冊とも絵日記ではありますが、違ったノートのフォーマットを選んでいるのも面白い点です。書きながら思うことがあったのでしょうね。1冊目の2014年から読んでみることを強くおすすめします。

展示No. 172-A

性別・略称・年齢・職業

男性・Tさん・10代後半・高校生

種類・冊数・書かれた年

ノート・5冊・1992〜1995

珍しい男性の恋愛日記です。どうやらこの方は、特定のターゲットを見定めて思いを募らせていくタイプのようです。昭和という感じで微笑ましいのですが、平成生まれの若い人が見たらまた違った感想を持つのかもしれません。ノートも筆記具も緑なのは好きなこだわりです。日記が続くにつれ字が細かく長くなっていく文面は一抹の不安もありますが、買取の際にお会いしたときは、しっかりした方で幸せなご家庭を築かれているとのことでした。

概要

手帳類図書室は手帳展の発展形です。手帳類のポテンシャルをより発揮させることを意図し、奥深い体験をもたらすことを目指します。主に以下のようなバージョンアップが施されました。

  1. 空間:ギャラリーの一画→手帳類のための空間を用意。
  2. 設備:立ち読み→机と椅子の設置。
  3. 手帳類の選択:適当に選ぶ→目録から選ぶ。
  4. 料金:無料→1時間500円

開室情報

  •  Picaresque(東京:参宮橋)
  •  ギャラリーの営業日に準拠(土日は基本営業 その他の営業日はピカレスクTwitterをご確認ください)
  •  12:00-19:00
  • * * * * *

    システム

    手帳類図書室のシステムは、国会図書館の手続きに近いです。

    1. ピカレスク内のカウンターで受付。
    2. 目録から読みたい手帳を選ぶ。
    3. カウンターで貸出受付。
    4. 読む。
    5. カウンターにて返却。

    コラム:貸し出しの理由

    これまでの手帳展では自由に手に取れる形態をとっていました。たくさんの人に知ってもらうことでより多くの手帳が集まると考えたからです。ではなぜ手帳類図書室では、なぜ貸し出しという手間をかける形をとるのか。下記にいくつかの理由を挙げたいと思います。

    • 手帳管理
    • 保全
    • 修復

    実は手帳や日記はけっこう劣化します。たとえばスケジュール帳は1年で買い替えますから、書籍などと比べても劣化が早いようです。複製可能な書籍やデジタルアプリとは異なり、手帳類は美術品やハンドメイド作品のような1点ものです。

    また、袋と手帳の紐付けがバラバラになってしまい、来場者の混乱を招き、手帳を読む体験を損なってしまうことも多々ありました。ワゴンセールを想像するとわかりやすいのですが、目当ての手帳を探す過程で他の手帳が傷んでしまうといった光景も少なくありませんでした。これらは展示方法の問題であり、デザインの問題でもあります。

    そこで手帳類図書室では、より綿密な管理を行うことで永く手帳読書をお楽しみいただけるよう、貸し出しという形態を採用することにしました。直接手にとってお読みいただく体験はそのままに、メンテナンスにかかる費用は最小限にと考えています。いつまでも手帳類が読めるよう、ご協力よろしくお願いします。