2008/12/06

・『リンダキューブ』をいつ以来だろうか、 プレイした。 相変わらずとても良くできている。 システムが素晴らしくて、 シナリオもシステムに沿っている。 もし反対に、 シナリオありきでシステムを考えたのなら、 同じクリエータとして才能では勝てる気がしないです。 枡田さんは確かプログラマじゃなかったはずだけど、 それにしてはプログラムを活かしている。 小さなシステムが他のシステムと相乗効果を生んでいて、 費用対効果の高い、 効率的なシステムになっている。 しかも、 単なるシステムではなくて、 面白さを生むシステムだから、 優れたゲーム性が生まれる。 RPGを作るとして、 プロなら物量作戦でユーザーを圧倒するのも良いけれど、 個人で何か驚かせられるゲームを作るならば、 リンダのしかけはとても参考になる。 同じ動物集めでもポケットモンスターより優れているなと思うのは、 集める行為がそのままゲームの目的(プレイヤーの目的という意味でない)である点だ。 シナリオがおまけになっている点が、 発想の転換というのか、 少なくてもリンダを遊ぶ前の自分には思いつけなかった。 もちろんシナリオがあるおかげでゲームの世界/構造が強化され、 遊びたいと思う気持ちが強くなる。 おそらく『モンスターハンター』も似たようなしくみだろう(アクションゲームみたいなので自分はあまりやっていないが)。 育成RPGと言えば良いのかな。

・このジャンルの他の作品で、 システムが独特でゲーム性が高く、 バランスも良く、 かつ面白かったゲームは『メタルマックス』シリーズ、 『タクティクスオウガ』あたりだろうか。 枡田さんの『俺の屍を超えていけ』も良かった。 プレイステーション2以降のRPGはあまり遊んでいないが、 あまり期待できないのはなぜだろうか。 グラフィックスの表現に開発時間がかかりすぎて、 ゲームバランスに時間をかけにくくなったのは大きい。 大手の次ぐらいの企業による意欲的な作品が減ったと感じる。 自分の遊ぶ時間をリスクととりすぎているせいもある。 少しバランスは欠けるものの、 個人的には楽しめて好きなのが『ロマンシングサガ』シリーズ、 『サンサーラナーガ』シリーズあたりです。 システム的なチャレンジは見られるものの、 数値調整で惜しいなと感じた作品を遊ぶたびに、 もしこれがスーパーファミコン時代の作品だったらもっとバランスが取れていたかもしれない…と、 してはいけない期待をしてしまうのだった。