2011/07/01

・先月はゲームのコンテストに合わせてとても小さなゲームを3日間で作った。現代的なゲームの要素は入れた(とにかく簡単、すぐ結果が出る)が、駄作である。恥ずかしいのでリンクは載せないが、3日で全工程を終えたことと、そんな駄作を人前にさらしたというのが、とても大きな前進だった。

・会社を辞めてからというのもの、何かを発表すること自体に恥ずかしさがあったのだと思う。手ごたえのあるもの以外は出さない、といえば作家として正しそうだが、結果的に作ることをためらってしまっていた。極端に言えば、何も作らないか、駄作を出すかのトレードオフで、僕は後者を選んだ。何もやっていない、と思われるほうが怖かった、という実に恥ずかしい理由だ。どちらにせよ恥ずかしいことだが。

・受け身プログラマからモデルチェンジをしないといけない。友人の師匠が言っていた『恥部おっぴろげ』という呪文を唱えなければならない。駄作ではなく質の高い恥部を見せられるのが個人制作の長所であり、見所でもあると思うからだ。

・モデルチェンジは簡単ではない。一瞬で180度変えてしまえる人間もいるが、僕はそうじゃない。だから少しずつ、時間をかけて直す。僕の場合、問題を認識して、対面するところから始まる。変えたくないところは、きっと新しい血肉とバランスを取ってくれる。受け身プログラマが、モデルチェンジを受け入れるというのも、どこか変な言葉遊びのようだ。全工程作成プログラマになる。監督の役割を僕というオブジェクトに追加する。

・このように、見所のないものを、確定してしまったものを、時間をかけて直していくところが僕の見所だ。きっと多くの人は諦める。それはほとんど正しい。時間がもったいないからだ。